今回手にした「ヴァシュロンコンスタンタン」の「オーヴァーシーズ」ですが、付属のアーカイブから2001年のモデルとなります。
つまり調べると初代オーヴァーシーズの分類になるかと(現行が3代目)。
初代は文字盤のヴァシュロンコンスタンタンの文字が半弧のモデルを多く見ましたが、こちらは横一線ストレートになっています。私は半弧がどうしてもクロムハーツを連想してしまうので半弧のモデルだったら購入をためらったかもしれません(クロムハーツが嫌いとかではない)。ラージモデルとはいえ、サイズ37㎜と私が望むちょうどよいモデルです。また一般的にバーインデックスの文字盤が多いと思いますが、こちらはアラビア数字のモデルで、繊細というより質実剛健、男らしい文字盤となっています。
ムーブメントはCal.1311。27石/28,800vph(8振動)50時間のパワーリザーブですが、こちらはジラール・ペルゴが1994年に発表した薄型自動巻きムーブメント・GP3100がベースのようです。
このムーブメント、購入してから知りましたが、割と酷評を頂いているようです。とある雑誌Wでは今月号でタイミングよく、「初代は買うな、ムーブメントが地雷だ、買うならクオーツ」みたいなことを堂々とコラムにのっていたり、ある雑誌Cでは、「いわくつきなので詳細は省こう」と意味深だし、じゃじゃ馬ムーブメントを引いてしまったか、、と心配になりました。
やっちまったか・・・ただ巻き上げや機械音を感じるにそんな不安は素人の私からは吹き飛びます(と思うことにしている)。サイズですが、ケース径は37㎜、厚さ8.3㎜とラージとうたっている割にはコンパクトなスポーツタイプとなります。ケース径もそうですが、厚さがないため、手首にしっくりきます。現行のオーバーシーズがケース径42㎜なので、そのコンパクトさは一目でわかります。現行型でかっこいいのはブレスです。現行は1連ブレス、初代は3連ブレスとなります。3連ですが耐久性に難があったのでしょうか?、2代目オーヴァーシーズから1連に変わっています。3連だと購入の際にヨレているようにも見えますね。ただこのブレスの裏は鏡面仕上げになっており、細部まで高級感があることはプラス要因です。
↑リューズにもマルタ十字。ケースサイズもほどほどに薄い。
気になるところはまだまだありまして、オーヴァーシーズのベゼル部分はデザイン上とても手入れが面倒です。入り組んだ隅にホコリが溜まりそうです。ショップの方も布をあてがって爪楊枝でとっていくしかない、とのことでした。
裏蓋には帆船のレリーフがあります。シースルーよりこのほうがいいかな。いかにもオーヴァーシーズって感じで。
クラスプ部分が初体験。バックルにブレスを止めた後、レバーを「CLOSED」の位置にスライドし、その上にカバーを被せるような留め方になります。外れないように念のため感がありますが、安心感はあります。
着けてみると意外にキラキラ光を反射します。文字盤の数字の横にあるピラミッド型のインデックスが反射し高級感を醸し出します。個人的にはデイリー機能はいらなかったですね。この文字で「3」がほしかったです。しかし何より文字盤の作りが精巧で、見ていて飽きません。ロレックスやパネライのように誰もわかるような時計ではありませんが、一人でニヤニヤする時計としては最高です。
(追記)現行モデルを試着させてもらった。
2019年3月に都内デパートにて。
↑でかい・・重い・・・・・・でもかっこいい(なんかフォーマルなモデルより着けたくなる気分にさせる←ここ大事)
というのが素直な感想。白文字盤の3針タイプ。一番スタンダードなヤツだ。40mmちょいだが私のオーヴァーシーズと比較すると大人と子供だ。視認性もわりといいし、3針タイプなのでいやらしくもない。ブルー文字盤のほうが人気だが、ビジネス用途が強いと白がおすすめかも。マルタ十字をモチーフにしたブレスもかっこいい。これは圧倒的に現行モノが良いと思う。そしてでかい重いとくれば厚い。デカ厚とまではいかないが、私のオーヴァーシーズはかなり薄型・軽量ということがわかった。貧相に見える私のヤツもこの薄型がシャツの袖口にスマートに収まるので、その点は非常に今となっては希少価値があると思う。価格もえらく違うモノになってしまったが、私のオーヴァーシーズの価値も見いだせてあげれたのでまた可愛がってあげようと思う。でも現行モデルもほすぃ。。