腕時計で語る 腕時計のイベント&雑記

【腕時計の買い方】ポストヴィンテージのススメ

ポストヴィンテージ・・・・主に1970(1980)年代~2000年初頭頃までのちょい古腕時計のことを一般的に指します。

私はなぜか最新のモノやすごく古いアンティークモノより、この中途半端な時代の腕時計を好む傾向になるようだ。もちろん新作や古い腕時計にも興味ある。ていうか欲しいことには変わりない。しかしこの年代モノに惹かれるのだ。中古しか存在しないことはもちろん残念だが、ついつい手を出してしまうその魅力をお話ししたいと思います。

※ちなみにこの記事で「ヴィンテージ」は~1970年頃までの腕時計を指します。

腕時計の時代背景と私の時代背景

☆腕時計の時代背景
1970年代にクオーツショックが起き、時計業界のあり方を変えざるを得ない事態となって、多くの企業が方針を転換した時期だと思います。

機械式腕時計の在り方を見直し、ブランドの復活やブランド同士のグループ化など現在の業界の形の基礎が作られた時代でした。よって各ブランドとも技術力の向上や名作迷作モデルの発表などなど試行錯誤の連続の舞台と私は解釈しています。よって現行の真面目さが目立つモデルより、チャレンジモデルが多く面白い。あくまで私の主観ですが、詳細がたくさん載っている愛用している雑誌を紹介しておきます↓

☆私自身の時代背景
私は1970年代生まれだが、もちろん生まれて大学卒業まで腕時計に全く興味がなかった。興味を持ちだしたのが就職後だ。その社会人になったあたりに販売されている腕時計、つまり1990年頃~2000年始め頃の腕時計がドンピシャに選んでいた腕時計になる。よってよく読んでた腕時計雑誌のことはよく覚えている。

例えばヴァシュロンコンスタンタンが「バセロンコンスタンチン」だったり、ブランパンが世界最古なのに雑誌の一番初めの記事での扱いが雑だったり笑・・

結局20代の稼ぎじゃ買えるモノはほとんどなかったんです。買ったのは5万円のカシオ・・。つまり私の憧れの高級腕時計=1990年頃~2000年始めのイメージが強く心に刻まれています。

そして結局買ったのはロレックスでした。2000年始め頃に初めての高級腕時計で選んだものは王道「ロレックス」の「サブマリーナノンデイト14060M」でした。とはいえ現在からすると14060Mは当時のテイスト感があり私はこれは購入してよかった腕時計の一つになります。

ノンデイトを選択しましたが、サイクロップレンズがない分、非常にシンプルでシックで悪目立ちもせず非常に印象がよいと思います。40㎜サイズですが現行と比べるとやや小ぶり感があります。現行との着け心地の違いがブレスです。カシャカシャと薄っぺらい感じは現行とは比べ物にならないくらい貧相です(とはいえヴィンテージのブレスよりは全然マシですが)。

ロレックスでも現行に比べると劣る部分も多々あり、ヴィンテージモノと比べると特別大きな価値は見いだせないんじゃないか??、しかし私はそんな「ポストヴィンテージ」たる世代の何がいいんでしょうか??

①サイズが小さい!

なんといっても私はこれに尽きる。サイズが34~38mmサイズが豊富なのだ。私の手首周りは16cmちょいで40mmがギリと思うが、非常に大きく感じる。休日のスポーツモデルでの使用か、かつ若いうちはまだよいが、なにせ仕事にするには大きすぎた(邪魔になる、ぶつけやすい、目立ちやすい)。しかしこの時代は34mm~38mmサイズが多く、クロノグラフやコンプリカレンダー搭載でも34mmなんて荒業のモデルもある。手首が細い人には選択の幅が広がるのだ。ビジネスには持ってこいのラインアップをぜひ感じてほしい。

↓ヴァシュロンの「オーヴァーシーズ」は初代37㎜→2代目42㎜→現行41㎜となっている(3針モデル)。現行はスポーツモデルもドレスモデルも大型化が進んでいる。


↑37mmサイズ(初代)

ヴァシュロンコンスタンタンオーヴァーシーズ
↑41mmサイズ(現行)

②値段が安い!

ロレックスのスポーツモデルも型番4桁と5桁の価格差が激しく、スピマスも4世代と5世代の差も大きい。つまりヴィンテージとポストヴィンテージの差はざっくり言って10万~100万くらいの価格の溝があるということです!ましてや小売価格自体が高騰している現在の現行品は購入に至っては遥か遠き存在となっております。

上記でご紹介したヴァシュロンの「オーヴァーシーズ」の初代は小売価格98万円と聞いている。現行のモデルは222万円!無理!(3針モデル)

腕時計業界ではヴィンテージと現行品が大きく値をつけている現在、ポストヴィンテージと言われる狭間のモデルたちは何故か日の目を見ていません。それはつまり中古品が中古品たる価格で購入できるということです。一部ロレックスなどの例外はありますが、当時100万円の腕時計が50万以下なんてザラです。年式もヴィンテージより若いのでそりゃ状態のよいものも出てきます。つまり「選べる」ということです。何もコレクターとか値段でイキりたいとかでなければ十分価値を見出せるモデルはたくさんあります!

③所持する人が少ない!

もちろん持っている人は多くいると思います。が、数十年経っているので、そのような方は新型モデルを購入したりし、ポストヴィンテージ世代のモデルは売却したかお蔵入りしている可能性が高いと思います。かつ20~40年もすれば個体数は減ってきているのは確実です(生産していないし、壊れたモノもあると思う)。必然的に所有をしていれば数自体が少なくなり、モデルが人とかぶりにくくなります。もちろん希少価値が上がり、今後売却価格が化けるかもしれません。


↑ゼニスのレインボーフライバックのこのカラーは少なくなってきたと思う。

④個体の堅牢さと正規店での修理!

まだまだヴィンテージと比べると機械自体が頑丈かつ良好になってきている世代なので、修理負担がヴィンテージより気にしなくてもよい利点があります。2000年初頭以降のモノは現行品と変わらないくらい頑丈になっていると聞きます。しかし古いものは各ブランドで修理受付終了に気をつけなければなりません。ただIWCやヴァシュロンなど永久に修理します!という姿勢のブランドなら全然平気だと思います。購入前に要チェックです。

☆おススメモデル2+1!

あえてこの世代に興味を初めて持った人に向けて2本!プラス私が欲しい1本!

☆ロレックス「エクスプローラーⅠ」

36mmサイズがgood。芸能人が着用し一気に人気沸騰。当時は50万くらいだったかな。それでも私は買えなかった・・しかし今は中古市場ではお値打ちを思わせる価格であっちこっちのお店で販売中。大人気のうえ、個体数が多い。最近人気は落ち着いているが、一目でわかるロレックス。冠婚葬祭から仕事や休みまでなんでも来いの万能モデルです。ブレスが華奢なのはご愛敬。ちなみに私はデイト付がよいのでその点で保留。

☆IWC「パイロットウオッチ マークⅫ」

私も持っています!ロレックスのエクスプローラーⅠと人気を二分したと言われるが人々の印象はロレックス。それでもIWCのネームと過去のシリーズの人気具合でこちらも当時売れに売れたと聞いています。ジャガールクルト製キャリバー搭載と相まって現在若干プレミア中。それでも50万前後で購入可能。36mmサイズでデイト付。耐磁性能もばっちりで使い勝手良好。38mmサイズでETAムーブメントのマーク15も好みでおススメ。

CHECK
IWC マークⅫ
【レビュー】IWC「パイロットウオッチマークⅫ」 シンプルかつ小ぶりな文字盤と11連ブレスに激萌え。

もうこれで十分じゃないかA ...

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☆ブランパン「トリロジーシリーズ エアコマンド」

最後に私が今一番欲しいポストヴィンテージ。もう武骨すぎる。最初見たとき何だこれ?!感。それでも40mmサイズで薄く、防水も問題なし。こんなの今はなかなかないね。飛び道具のようだが、手元に置いておきたいヤツ。市場ではたまに見かけるがそもそもブランパンは絶対数が少ない。欲しい・・50万~60万くらい・・

以上、BESTさんに全部あったので写真をお借りしました。

まとめ

以上、劣る部分をプラスに転換させればお買い得品が多いのが「ポストヴィンテージ」と思います。またこれから10年後~にヴィンテージの仲間入りをしていく中で価値の上下がどのように表れてくるかも楽しみの一つです。何よりヴィンテージモノの古い個体より、ガシガシ日常で使うことができるのはこのポストヴィンテージと思います。各ブランドが造りのレベルを大きく上げてきた時代なので、腕時計そのものの商品の信頼性はかなり向上していると思います。復刻モノも最近多く出てきています。それだけこの時代のモノが見直されていると思いますので、皆さんも1本いかがでしょうか!(^^)!


↑一番活躍しているIWC「インヂュニア500,000A/m」。シンプルな34mm!がお気に入り!(^^)!

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yanpon

腕時計を中心に趣味を充実させたい1970年代生まれのオヤジ。好きな腕時計を中心に「毎日の生活に趣味をもっと」がテーマ。体型は173cm、65kg。左手手首周り約16cm。偏愛アイテムやアラフィフの生態(ライフスタイル)も紹介します!一児のパパ。 *腕時計/革モノ/ネコ/筋トレ/ベース/子育て受験/東京在住*

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